派遣で無事に選考を進んでいくと、「では、次は職場見学です」と派遣会社から言われることがあります。派遣会社によっては「顔合わせ」などと表現するところもあります。
私も初めての職場見学の前には、様々な疑問が浮かび不安に思いました。
「職場見学ってそもそも何?」
「職場見学に進めたらもう合格ってこと?不採用もあるの?」
「職場見学後に辞退することはできるの?」
「履歴書を持って行くの?」
「服装はスーツ?」
今回は、私が実際に職場見学をした経験をもとに、「職場見学の前に知っていたかったな」と思った様々な疑問について回答していきます。
職場見学って何?職場を見るだけ?
職場見学は、すなわち面接のことです。
「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に 関する法律の一部を改正する法律」(以下、派遣法)では、原則として事前面接が禁止されています。
しかし、実態としての面接を行っていることが多く、派遣会社ではそれを「面接」や「面談」という言葉を避けて、「職場見学」や「顔合わせ」と呼ぶようです。
労働者がその派遣先が自分に合ってるかどうかを判断する場として設けられている名目にすることで派遣法ギリギリのところを行っているようです。派遣先が労働者の皆さんを選んでいるわけではないですよ、というスタンスです。
ちなみに、面接後には実際に職場を見せてもらうのでしょうか。
私は何度も職場見学に行っていますが、「こんな職場で働いてもらいますよ」と働いている現場を見せてもらえたのは一度だけでした。
職場見学で落ちることはあるの?
はい。
私は実際に落ちた(不採用となった)ことがあります。
しかも、理由は「他の派遣会社で選考中だった方に決まったので」という派遣法として問題ないのだろうかという内容でした。
派遣会社の営業担当者は「大手企業さんなら同時に複数の派遣会社に依頼して選考しているところがほとんど」と認めていましたし、職場見学の実態は面接となんら変わりないようです。
ですので、例えば他社での選考が進んでいなくても断られる可能性はあると思います。
つまり、私たちは面接されに行くので、しっかりと事前準備をして職場見学に臨むしかないようです。
結果はいつどのようにしてくるの?
職場見学の後に実際に就業というステップに進めるかは、派遣会社から連絡があります。
私は合格の時も不合格の時も電話で連絡を受けました。
即日の時もありましたし、数日後の連絡ということもありました。
就業日が決まっていてタイトスケジュールの場合は、早く連絡がくることが多いです。
職場見学後に就業を辞退することはできるの?
できるかできないかでいえばできます。
ただし、派遣会社によい印象は与えないので、「なんとなく」などといった適当な理由で断ることは慎重に考えるべきです。正当な理由なく断り続けると、その派遣会社から案件を紹介してもらえなくなることもあり得るかと思います。
断る時の理由としてもっとも考えられるのは、他社での採用が決まったということです。
私は、選考が職場見学まで至ると、派遣会社の担当者に他社での選考状況を聞かれることも多いです。他社で同時進行している案件があることが採用に影響を及ぼしたと考えられる事例は私にはないので、率直に答えるようにしています。そうすれば、万が一他社に決まっても比較的スムーズに辞退できます。
私が断ることを決めた際の別の理由に、求人票に記載されていた内容と職場見学で説明された仕事内容が違ったということがありました。
求人票に虚偽の記載をしてはいけないのは当然のことですが、職場見学まで進んでから「実は、求人票に掲載していた条件とは、残業時間が違いまして・・・」と派遣会社から言われました。求人票には残業時間が「多くて月10時間」とあったのですが、「実際には月30~40時間もしくはそれ以上」とのことでした。私は残業時間も含めた条件を見て、他の面談を辞退してこの会社の面談に行ったこともあり、虚偽の記載をする会社は信用できず面談後に断ることになってしまいました。大手企業や派遣会社でもこういうことがあるのだなぁとがっかりしました。
そういった場合でなくても、どうしてもその企業で就業していくことに不安があり辞退したい場合は、派遣会社の営業担当者に相談するといいかもしれません。
派遣会社の営業担当者にとっても、就業後に数日で辞めてしまうなどという事態になるよりも、就業前に相談があるほうがずっといいはずだからです。
いずれにしても、派遣先の方も面接の時間を作ってくれています。事前の求人票の確認は念入りにして、「求人票をよく見ていなかったので、希望と違うことが職場見学でわかった」などの安易な理由で辞退することのないようにはしましょう。
複数の企業の職場見学を同時に進めることはできるの?
同じ派遣会社から同時に複数社の職場見学(面談)をすることは、原則できません。
複数の派遣会社に登録することはできるので、いくつかの派遣会社に登録して同時進行で就職活動を進めることがおすすめです。
なお、職場見学の前段階のエントリー(興味がある意思表示)や応募は、同じ派遣会社から同時に複数社できます。派遣会社からの「エントリーはどんどんしてください」と言われることが多いです。
リクルートスタッフィングは登録しないでも今掲載されているお仕事の情報を見ることができるので、まずは興味のある求人が掲載されているか確認してみましょう。人気の仕事は掲載期間がとても短いです。
事前準備は?
私がいつもしていた事前準備は次の6点です。
(1)職歴説明はどのようにするか確認しておく
(2)『キャリアシート』を送信してもらう
(3)職歴説明の練習と質疑応答の想定
(4)最後の質問を考える
(5)企業ホームページの確認
(6)スーツ、靴を用意
職場見学の事前準備については、別の記事に詳しくまとめました。
持ち物は?
派遣会社の指示に従いますが、私がこれまで持ってきてくださいと言われたことがあるのは筆記用具だけです。
履歴書は不要です。
派遣法で、事前面接以外にも履歴書等の提出要請などが禁止されているので履歴書が求められることはまずないはずです。
一人で行くの?
職場見学には、派遣会社の営業担当と一緒に行きます。
最寄りの駅や、派遣先企業の入っているビルで待ち合わせをすることが多いです。
誰と面談するの?
面談相手は、就業先企業の所属予定の部署の担当者や人事担当者のことが多いです。
派遣会社の営業担当者は誰と面談するか知っている場合がほとんどなので、当日に聞いてもみてもいいかもしれません。
集団面接はあるの?
私は職場見学が集団面接だったことはありません。同時に数十人募集する案件でも個別面談でした。
どのような面談のスタイルかは、派遣会社の営業担当者に聞けば事前に教えてくれます。
自己紹介はどのようにするの?
職場見学の際には『キャリアシート』という職歴が簡単にまとまった書類(派遣会社が事前作成)を元に職歴説明(自己紹介)を行います。職歴説明の方法は大きく分けて次の3通りです。
①自身で職歴を説明
②派遣会社の人が代わりに職歴を説明、その後自身で補足説明
③派遣先の方が職歴について質問するので、それに答える形で説明
職歴説明については、こちらの記事を参考にしてください。
何を質問されるの?
担当する職種の経験や応募のきっかけを聞かれることがあります。
あくまで私の経験ですが、正社員の面談のような厳しめ・答えるのが難しめ(なぜ前職を辞めたか、これまでの仕事の失敗は、など)の質問はされたことはありません。
その他に職場見学で私が実際にされた質問は別の記事にまとめました。
服装は?
服装は、派遣会社から事前に「スーツで」などと指定されることが多いので、指示に従います。
ジャケットでもOKと言われる場合もあります。
もし、何も指示がない場合は派遣会社に確認してもいいですが、原則スーツが無難です。
ただし、服飾関係の業種であれば就活スーツのような決まりきった服装は画一的と思われるのかもしれないので、派遣会社の営業さんにどのような服装がいいか質問してみてはいかがでしょうか。
それとまれに「雨や雪が降っていたらブーツでいいの?」と疑問に思う方がいるようですが、私は雪の日もパンプスで行きました。もちろん雪や雨の程度によりますが、早めに到着して最寄りの駅のトイレで履き替えるなどするのがよいのではないでしょうか。
まとめ
今回は、派遣の職場見学での様々な疑問について、実際に職場見学に行った経験からお答えしました。
派遣先の企業ごとに特色は異なると思うので、派遣会社の営業担当者に質問するといろいろと教えてくれますよ。
前日や当日に新しい疑問が出てきて不安にならないように、事前にシミュレーションや準備をきちんとしておきたいですね。
職場見学が初めての方や職場見学がうまくいかない方は必見!事前準備についてまとめました。
職場見学の当日の様子はこちらから。実際に職場見学でされた質問も紹介しています。
失業給付を受給しながら就職活動をしている方へ。
求人が豊富なリクルートスタッフィングは、私も登録しています。
↓リクルートスタッフィングの簡単登録はこちらから。
登録しないでも今掲載されているお仕事の情報を見ることができるので、まずは興味のある求人が掲載されているか確認してみましょう。人気の仕事は掲載期間がとても短いです。
リクルートスタッフィングの登録は、この記事を読んでからだとスムーズです。